スマイルすまいの見つけ方 第5話
暮らし方や価値観が異なるように、理想の住まいも人それぞれです。心地よく快適に過ごせる家を探しているスマイル一家。優しい会社員のパパさんとすてきな暮らしに憧れる在宅勤務のママさん、しっかりものの保育園児タッくんに、愛犬ワンダが加わった仲良し家族です。果たして、家族みんなで幸せに暮らせる住まいを見つけることはできるのでしょうか。
環境に応じて住まいもさまざま
“一度は行ってみたい!世界の不思議な家巡り”。日曜日の夜に、スマイル一家が見ていたテレビ番組では、世界各地の伝統的な家の数々がレポートされていました。
「砂漠の地下に作られた家とか、水上に浮かぶ家とか、環境に合わせていろんな住み方を工夫しているよね」とママさん。
「考えてみれば、蒸し暑い日本でも、昔の家は引き戸を外して風通しを良くしたり、土間があったり、湿気を調整する畳をうまく使ったりしてたよな」とパパさん。
「田舎のおばあちゃんの家はぐるっと縁側があって、ミニカーで遊べるね」とタッくん。
現在の日本の住まいは、戸建て住宅だけを取ってもバラエティー豊かで、建て売りの分譲住宅からオーダーメードで作り上げる注文住宅まで、予算やこだわりに応じて、さまざまな選択肢があります。集合住宅だって、中小規模の低層マンションから大規模なタワーマンションなどさまざまです。
「やっぱりそれぞれ、どんな良さがあるのか、知っておくべきなんじゃない?」とママさん。
「確か、不動産の仕事をしている高校の同級生がいたから、今度会ってみようか?」とパパさん。
土地を自在に活用できる戸建て住宅
「戸建ての良さは、土地があることだよね。もし将来、リフォームしたり建て替えたりしたくなった時に、自分たちだけで決められるという自由さがいいところかな」とパパさんの同級生は語ります。
「うちのワンダにとっては、庭があるおうちだとうれしいだろうね」とタッくん。
「車庫も実現できそうだしね。やっぱり持ち家というと戸建てってイメージはあるな。けど、土地の値段が高い場所だと、予算的なハードルは高そうだね」とパパさん。
「同じエリアでも形状やロケーションの違いで坪単価は変わってくるよ。知らない場所であればなおさらだけど、どんな地盤の土地であるか第三者的な人に確認してもらうと安心だよ。住宅だって設計図通りに作られているか検査済み書などでチェックできるといいよね。中古を含めて、不動産の鑑識眼が戸建てを買う場合には特に大事ってことだよ」と同級生。
「なるほどね。ゼロから家を作りたい人やこだわりのわが家を持ちたい人にとっては、たまらない魅力があるけど、責任を持って判断する項目も増えそうね」とママさん。
管理が楽な集合住宅
「交通の利便性という観点だと、同じ予算感ならマンションに分があるかな」と同級生。
「大きなマンションだと共有施設も充実していて、セキュリティーもしっかりしているところが多いみたいね。建物の周りの清掃とかもやってくれるし」とママさん。
「管理費とか修繕積立金とか、戸建てにはない毎月の費用はかかるけどね」とパパさん。
「規模や設備、サービスなど、個々のマンションでも違いはあるから、同じエリアでたくさんの物件を見れば、なんとなくの相場は見えてくるんじゃないかな。中古マンションも視野に入れれば、割安な物件を見つけることができるかもしれないよ。ただ、築年数が古い物件は耐震性を確認した上で、評価すべきだね」と同級生。
「古い中古マンションをフルリフォームして暮らすのも、面白そうだよね」とパパさん。
「最近はフルリノベーションと言って、一旦、壁などを取り払ってスケルトンにしてから、自分の好みの間取りや設備に変更するケースも増えているよ」と同級生。
「最終的には予算と優先したい条件のバランスで、どんなタイプの住まいにするか考えることが必要ってことね」とママさん。
「この間見たテレビみたいに、住んでいて楽しそうな家だとうれしいね」とは、タッくんの希望です。
愛犬ワンダのワン!ダフル アドバイス
「戸建て住宅と集合住宅、それぞれメリットがあるワン」
立地とともに検討したいのが家のタイプ。独立した戸建て住宅かマンションのような集合住宅かといった違いだワン。それぞれメリットはあるので、同じエリアで選択肢として検討してみるといい。個別の物件は、図面やモデルハウスなど表面的な情報だけでなく、第三者の専門家から意見を求めてもいいかもしれないワン。ただし、住まいの主役はあくまで自分たち。家族の感性を大切に理想の住まいのイメージをしっかりつかんで自分たちにぴったりな住まいを探そうワン。
公開日:2017年03月21日
監修:深田晶恵
ファイナンシャル・プランナー(CFP・1級FP技能士)、(株)生活設計塾クルー取締役。 1967年、北海道生まれ。8年間勤めた外資系電機メーカーを退職後、1996年にFPに転身。現在は生活設計塾クルーのメンバーとして、一人一人の将来設計に応じたマイホーム資金計画や、資産運用、保障設計のコンサルティングを行うほか、新聞・雑誌等への原稿執筆や、マネーセミナー講師なども手掛ける。すぐに実行できるアドバイスをするのがモットー。日本経済新聞、日経WOMAN(日経BP社)、ダイヤモンドオンライン(ダイヤモンド社)、レタスクラブ(KADOKAWA)などでマネーコラムを連載中。著書に『住宅ローンはこうして借りなさい』『定年までにやるべき「お金」のこと』(共にダイヤモンド社)、『老後のお金 安心読本』『共働き夫婦のための「お金の教科書」』(共に講談社)など多数。
不動産監修:中村嘉宏
1959年、熊本県生まれ。中央大学法学部卒業後、株式会社リクルート入社。同社関連の不動産会社、不動産金融会社を経て92年株式会社イー・エム・ピーを設立。同社代表取締役。不動産、金融の幅広い知識と経験、弁護士や税理士等との強力なネットワークを基に、不動産戦略コンサルタントとして不動産資産家の相続対策や投資戦略などのプライベート・アセットマネジメント業務、企業の不動産事業構築などのアドバイス業務を行っている。事業投資、M&A、事業承継の専門家集団であるMMプリンシパルインベストメント株式会社取締役。公認不動産コンサルティングマスター 相続対策専門士、ビル経営管理士、宅地建物取引士。著書『不動産投資 実践ガイド』(PHP研究所)
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スマイルすまい編集部
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