スマイルすまいの見つけ方 第26話
暮らし方や価値観が異なるように、理想の住まいも人それぞれです。心地よく快適に過ごせる家を探しているスマイル一家。優しい会社員のパパさんとすてきな暮らしに憧れる在宅勤務のママさん、しっかりものの保育園児タッくんに、愛犬ワンダが加わった仲良し家族です。果たして、家族みんなで幸せに暮らせる住まいを見つけることはできるのでしょうか。
団信のこと、知りたい!
パパさんの帰宅を待ち構えていたママさん、「ねえねえ、聞いて聞いて!」と話し始めます。
申し込みを早急にしないと希望の部屋が買えなくなるかもしれないと聞いて「それじゃあ、申し込みは早速明日にでも行こうか。会社は半休するよ」とパパさんも申し込みに同意。
次は、住宅ローンをどこで借りるか?を考えなければなりません。
「それでね……」と、ちょっと言いにくそうにママさんは続けます。
「ローンって、すごく長い期間でしょ。万が一のために団信という住宅ローンのための保険があって、その団信にもいろんな種類があるらしいの。もう少し詳しく知りたいんだけど、またネットで調べてくれる?」
万が一っていうのは、僕が……ってことか?と内心思いながらも、優しいパパさんは「うん、団信は絶対に必要だよね」と答えつつ、パッと思い浮かべたのが先日あった大学の同窓会での一コマでした。
「そういえば、同級生にやたら“団信、団信”って言っていたやつがいたよ。あいつが詳しいかもしれないから、連絡して聞いてみよう」
団信(団体信用生命保険)の目的は「家族の安心を守る」こと
「よくぞ思い出してくれたね!」とうれしそうな同級生、またの名はMr.団信。「なんでも聞いてくれ!」
まずは、基本的なことから学びましょう。
「住宅ローンの返済途中に一家の大黒柱が亡くなったり、重い障害を持って働けなくなったりして、収入が途絶えて返済ができず、マイホームを手放すことになるのは困るよね」
「それは困るわ」「うん、そんなことになったら死んでも死にきれないよー」とスマイル夫妻。
「そんなときの備えになるのが団信だ。住宅ローンを借り入れるときにローン残高相当額の生命保険に加入することで、万一の場合に対応してもらえるってわけだ」※
基本的には、民間の金融機関の住宅ローンは団信への加入がセットです。
「団信の内容は保険会社によって違いもあるし、住宅ローンによって加入できる団信の保障内容も違ってくるから、住宅ローンを検討する際には団信の内容にも注目してみるといいよ」ということですが、一体どんな違いがあるんでしょうか?
※全てのケースにおいて全額保障されるとは限りません。各金融機関が扱う商品によって保障内容は異なりますので、内容をしっかり理解したうえで申し込みましょう。
団信にもいろんな種類がある?
「例えばどんな違いがあるんですか?」というママさんの質問に、Mr.団信は次のように教えてくれました。
「以前は団信の保障範囲は、ローンの借り主が亡くなった場合や高度障害になったときだけカバーするものだったんだけど、今ではいろんなケースに備えるタイプが出てきたんですよ」
「そのいろんなケースってどんなものがあるのかな?」と、パパさんも矢継ぎ早に質問します。
「一般的には、がんや急性心筋梗塞、脳卒中、高血圧症、糖尿病、肝硬変、慢性腎不全 、慢性膵炎といった重篤な病気かつ所定の状態になった場合だね」。
団信の目的は「マイホームを守ることで、家族の安心を守ること」。そのため、どこまで守ってもらいたいかを考えて加入する団信を選べば、大きな安心が手に入ります。
「今は、同じ金融機関の住宅ローンでも、団信の種類を選ぶことができるようになってきているものもあるんだ」とMr.団信。
「じゃあ、よく分からなかったら銀行の住宅ローン担当者に聞いてみればいいんだね」とパパさん。
「それでもいいけど……そんな水臭いこと言わないでくれよ! 団信について困ったら何でも僕に聞いてくれよ!」とMr.団信の団信へのあふれる思いに、「わ、わかったよ。相変わらず熱い男だなあ」と苦笑いのパパさんです。
それから団信について気を付けたいのは、申し込みのタイミング。
団信に加入できるのはローンの申し込み時のみという場合がほとんど。契約後の変更は原則できないのだとか。あらかじめ、しっかり検討して申し込み前までに決めておく必要がありそうです。
団信について詳しくは「教えて!Mr.団信」をご覧ください。
https://danshin-smile.cardif.co.jp/series01/
愛犬ワンダのワン!ダフル アドバイス
住宅ローンを選ぶときには「団信」の内容もチェック!だワン
住宅ローンの返済は、長期間にわたって続くもの。「今」は平気でも、いつ何が起こるかわからないのが人生だワン。起こってはほしくないけど、それでも、もしも何か起こってしまったときに、せっかくのマイホームを手放すようなことにならないように「団信」があるのだワン。どこまでのリスクをカバーしてもらいたいか、住宅ローンを借りる前に、ぜひ家族で話し合うといいワン。
公開日:2018年03月23日
監修:中原茂
中原総合法律事務所、代表弁護士。CFP®認定者、ファイナンシャル・プランニング技能検定1級。1966年鹿児島県生まれ、東京大学法学部卒業後、国内損害保険会社に勤務、資産運用部門などでの勤務を経て、99年に法曹界に転身。2005年に、中原総合法律事務所を設立。また01年よりCFP認定者としても登録し、弁護士としての専門性とCFP認定者としての視点からのアドバイスが好評を得ている。マンション管理士資格を取得し、住宅分野の中でも特にマンション管理の分野の専門性は高い。 各種団体での講演、雑誌や書籍の執筆・執筆協力も多数。『老後はコワイ!―お金と財産を守る本―』(主婦と生活社、執筆協力)、『マンション法実務ハンドブック』(民事法研究会、共同執筆)など。神奈川県弁護士会紛争解決センター仲裁人候補者、社会福祉法人評議員、投資会社の社外取締役。
不動産監修:中村嘉宏
1959年、熊本県生まれ。中央大学法学部卒業後、株式会社リクルート入社。同社関連の不動産会社、不動産金融会社を経て92年株式会社イー・エム・ピーを設立。同社代表取締役。不動産、金融の幅広い知識と経験、弁護士や税理士等との強力なネットワークを基に、不動産戦略コンサルタントとして不動産資産家の相続対策や投資戦略などのプライベート・アセットマネジメント業務、企業の不動産事業構築などのアドバイス業務を行っている。事業投資、M&A、事業承継の専門家集団であるMMプリンシパルインベストメント株式会社取締役。公認不動産コンサルティングマスター 相続対策専門士、ビル経営管理士、宅地建物取引士。著書『不動産投資 実践ガイド』(PHP研究所)
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スマイルすまい編集部
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