友達が中古マンションをフルリノベーションした!(その1)

友達が中古マンションをフルリノベーションした!(その1)

スマイルすまい編集部

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スマイルすまいの見つけ方 第13話

暮らし方や価値観が異なるように、理想の住まいも人それぞれです。心地よく快適に過ごせる家を探しているスマイル一家。優しい会社員のパパさんとすてきな暮らしに憧れる在宅勤務のママさん、しっかりものの保育園児タッくんに、愛犬ワンダが加わった仲良し家族です。果たして、家族みんなで幸せに暮らせる住まいを見つけることはできるのでしょうか。

フルリノベーションって何?

中古マンションのリフォーム物件を見たことがきっかけで「中古もいいね!」と考え始めたスマイル一家。パパさんの会社の同僚Mさんが「中古マンションをフルリノベーションした」と聞いたので、遊びに行かせてもらうことになりました。

「こんにちは」と玄関のドアを開けて、まずびっくり。目の前には、各部屋に続く廊下に並んでもう一つドアがあります。「この先はどこに?」と聞くと、なんとお風呂場に直接行けるようになっているとのこと。

「主人と息子はヨットが趣味なので、海の砂を付けたまま部屋に上がってこないように、まずはお風呂場で体をきれいにしてもらいます。これも、フルリノベーションのおかげで実現できたんですよ」とニッコリ笑う奥さま。

 

そもそもフルリノベーションという言葉の意味がよく分からないママさんたち。「リフォームとどこが違うのかしら?」

明確な線引きがあるわけではないようですが、

  • リフォームは、古びたり傷んでしまったりしたものを元の状態に戻す、きれいにする
  • リノベーションは、新しい価値をプラスする

というイメージで考えておくといいようです。

Mさんのお宅はフルリノベーションですから、つまり部屋全体を丸ごと「新しい価値観で作り替えた」ということになります。

ここまでできるの!? ビフォア・アフター

間取りビフォア 間取りアフター

フルリノベーション前の間取りと現在の間取りを見比べつつ、Mさんファミリーを質問攻めのスマイル一家。一番気になったのは、変更のアイデアはどこから生まれたのかです。自分たちには想像もできそうにありません。

「最初から全体像を決めたわけじゃなくて、家族みんなの希望を出し合って、プロの業者さんに相談して出来上がっていったんですよ」とMさん。「今回はスケルトンリノベーションなので、自由に決めることができたんです」

スケルトンリノベーションというのは、いったん全ての内装・設備を取り払ってコンクリートむき出しの状態に戻してから全面的に新しく作り上げること。間取りを一から自分たちでデザインできるというわけです。

実際、新旧の間取りを比較するとガラリと変わっています。

  • リビングに隣接して息子の部屋を作った
  • 玄関に大きめのシューズクローゼット
  • 玄関からの動線が2方向に
  • 寝室とリビングを結ぶエリアは回遊型のウォークスルークローゼットに

さらに、間取りだけでなく機能面においても「遮音」と「断熱」を充実させたということです。
「理想の間取りが作れるというわけね!」と夢が広がるスマイル一家です。

リノベーションで注意しておきたいこと

「でもね……」とMさんは続けます。「どんな中古マンションでもフルリノベーションできるというわけではないんですよ」。マンションの構造によっては、スケルトン状態にできないこともあるそうです。

「リノベーションを考えて中古物件を購入する場合は、プロのリノベーション業者さんに相談しながら決めるのがおすすめです。素人だけではなかなか判断できないことも多いですからね」

やっぱり新築に比べて、中古マンションを選ぶのって難しそう。Mさんはどうやって決断したんでしょうか。「実は、このマンションを中古で購入したのは10年ほど前。立地の良さと広さ、最上階なので眺望がいいのも気に入って決めましたが、間取りは気に入らなかったのでその時にもフルリノベーションしたんです」

なんと、今回が2回目だったのですね。「今回も近くの新築マンションを見に行ったりもしたんですが、今の部屋と同じような条件のものは見つからなくて……。費用面でもリノベーションの方がいいねという結論になりました」

今日のお話は勉強になることばかり。ママさんはメモに次のように書き留めました。

  • フルリノベーションできるものとできないものがある(プロの確認が必要)
  • フルリノベーションする前提なら、間取りは気にしなくていい
  • 立地、広さ、窓からの眺めなどは変えられない
  • リノベーション費用について調べてみる

愛犬ワンダのワン!ダフル アドバイス

愛犬ワンダ

「フルリノベーションには魅力がいっぱいだワン!」

中古物件の良さである「立地・広さ」はそのままに、内装を丸ごと新しく、しかも自分好みに作り上げられるフルリノベーションは、マイホーム購入の際の選択肢の一つとして考えてみることをおススメするワン。ただし、中古物件は一つ一つ条件が違うので、できること・できないこともそれぞれの物件ごとに違ってくるワン。プロに相談しながらしっかり確認することが重要だワン。

公開日:2017年09月05日

監修:中原茂さん

監修:中原茂

中原総合法律事務所、代表弁護士。CFP®認定者、ファイナンシャル・プランニング技能検定1級。1966年鹿児島県生まれ、東京大学法学部卒業後、国内損害保険会社に勤務、資産運用部門などでの勤務を経て、99年に法曹界に転身。2005年に、中原総合法律事務所を設立。また01年よりCFP認定者としても登録し、弁護士としての専門性とCFP認定者としての視点からのアドバイスが好評を得ている。マンション管理士資格を取得し、住宅分野の中でも特にマンション管理の分野の専門性は高い。 各種団体での講演、雑誌や書籍の執筆・執筆協力も多数。『老後はコワイ!―お金と財産を守る本―』(主婦と生活社、執筆協力)、『マンション法実務ハンドブック』(民事法研究会、共同執筆)など。神奈川県弁護士会紛争解決センター仲裁人候補者、社会福祉法人評議員、投資会社の社外取締役。

不動産監修:中村嘉宏さん

不動産監修:中村嘉宏

1959年、熊本県生まれ。中央大学法学部卒業後、株式会社リクルート入社。同社関連の不動産会社、不動産金融会社を経て92年株式会社イー・エム・ピーを設立。同社代表取締役。不動産、金融の幅広い知識と経験、弁護士や税理士等との強力なネットワークを基に、不動産戦略コンサルタントとして不動産資産家の相続対策や投資戦略などのプライベート・アセットマネジメント業務、企業の不動産事業構築などのアドバイス業務を行っている。事業投資、M&A、事業承継の専門家集団であるMMプリンシパルインベストメント株式会社取締役。公認不動産コンサルティングマスター 相続対策専門士、ビル経営管理士、宅地建物取引士。著書『不動産投資 実践ガイド』(PHP研究所)

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