観葉植物をリビングのインテリアに取り入れると、植物の鮮やかな緑がお部屋のアクセントになり、空間がおしゃれな印象に。また、室内に植物があることでリラックス感も演出できます。
置き場所に適した品種を選び、育て方のコツを把握しておくと、初心者でも安心して観葉植物をリビングのインテリアに取り入れられます。その際に役立つ観葉植物の選び方や飾り方、お手入れのポイントを紹介していきましょう。
風水効果も得られる?リビングに置く観葉植物の選び方について
リビングに観葉植物を置くとインテリアがおしゃれになります。しかし、一言で観葉植物といってもその種類はとても豊富。特に初心者なら、どんな観葉植物を選べばいいのか迷ってしまうこともあるでしょう。そこでリビングに置く観葉植物を選ぶときのポイントを紹介します。
【選び方1】観葉植物の大きさをチェック
観葉植物は手のひらに乗るような小さなものから大きな樹木までサイズはさまざま。リビングの広さや置く場所にあわせて選ぶことが大切です。
観葉植物のサイズを確認するときは、鉢の号数をチェックしましょう。1号は約3cmなので、4号鉢なら直径12cmの植木鉢のことを指します。鉢の号数ごとにどんな場所に置くのがいいのか紹介していきましょう。
■小型の【2~4号鉢】はインテリアのディスプレイとして
2~4号鉢の小ぶりな観葉植物は、オブジェのようにインテリアを彩るディスプレイアイテムにできます。本棚のちょっとしたスペースやキッチンカウンターの上、ウォールシェルフなどにも置きやすいサイズです。窓枠にも乗せやすいので、日当たり確保もしやすいでしょう。
■中型の【5~7号鉢】は家具の上に置いてお部屋に彩りをプラス
観葉植物の生き生きとした緑をインテリアに馴染ませたいなら、5~7号鉢程度のサイズがお勧めです。リビングチェストやテレビボードの上に置いても邪魔にならない大きさで、存在感もしっかり感じられます。いくつかの鉢を並べ、彩り豊かなグリーンコーナーを作るのもお勧めです。
■大型の【8~10号鉢】はリビングのシンボルツリーとして
樹木などの大型観葉植物は、存在感があるのでリビングのシンボルツリーになります。大型観葉植物は高さや重量があるため、床置きする場合がほとんど。そのため、葉の大きさや広がり方を考慮して、周囲の家具や壁に干渉しないスペースの確保が必要です。
【選び方2】リビングの日当たり具合に合う植物を選ぶ
観葉植物は品種によって日光が好きなものもあれば、耐陰性があって日陰でも育てられるものもあります。そのため、リビングの日当たり具合に合わせて選ぶことが大切です。
南向きで日当たりの良いリビングなら、日光を好む植物を元気に育てられます。一方で、日の差し込む時間が短いお部屋なら、耐陰性のある植物がお勧めです。
【選び方3】初心者なら丈夫で育てやすい品種をチェック
観葉植物は品種によって育て方に違いがあるので、特に初心者なら丈夫で育てやすいものを選ぶと安心です。たとえば乾燥に強い品種なら、多少水やりを忘れてもすぐに枯れることがありません。
また、観葉植物は熱帯地域が原産なので基本的に暖かい所を好むのですが、寒さに強い品種を選んでおけば、特別な管理をせずに冬越しできます。
【選び方4】風水効果で選ぶのもおすすめ
風水の考えではリビングに観葉植物を置くことで運気がアップするといわれています。風水とは陰と陽の気を調和させることで運気を上げるという考え方です。
そのため、置きたい場所に陰の気が多いなら陽の気の観葉植物を、反対に陽の気が多い空間なら陰の気の観葉植物を置いて調和させるといいでしょう。観葉植物は葉の形や伸びる向きによって陽か陰かに分けられます。
■陽の気を持つ観葉植物の特徴
葉が細くて尖っている、葉が上向きの伸びる
■陰の気を持つ観葉植物の特徴
葉が丸い、葉が下向きに伸びる
テレビなどの家電は悪い気を集めるとされています。たとえばサンスベリアなら邪気を払うパワーを持つともいわれているので、テレビ横に置くのもお勧めです。
リビングにぴったりな観葉植物のおすすめ品種
それではここで、リビングに置くのにぴったりな観葉植物のおすすめを紹介していきましょう。初心者でも育てやすく、手に入れやすい品種をピックアップしました。
おすすめ品種1.【大型】モンステラ
モンステラはとても丈夫で、水やりを忘れたり与えすぎたりしてもすぐに枯れてしまう心配が少なくて初心者にぴったりな人気の植物です。耐陰性があるため、日の当たりにくいリビングにも置きやすいでしょう。定期的に植え替えをして鉢を大きくしていくと、どんどん生長して大きな株になります。
おすすめ品種2.【大型】フィカス・ウンベラータ
独特な樹形で人気を集めるフィカス・ウンベラータはインテリア性が高く、「観葉植物でお部屋をおしゃれに見せたい」というときにもぴったりです。また、存在感がある観葉植物なので、リビングのシンボルツリーにも向いています。
レースカーテン越しの窓際など、明るい日陰で管理するのがおすすめ。ただし、寒さが苦手なので、冬の間は窓際の冷気に気をつけましょう。
おすすめ品種3.【大型】フィカス・アルテシマ
フィカス・アルテシマも大型の観葉植物で、リビングのアクセントになります。アルテシマは日光を好むため、日当たりの良いリビングにお勧めです。
また、春~秋の生育期はベランダなどの屋外で管理するとより元気に育ちます。週に2~3日程度外に出して、日光浴させてあげるのもいいでしょう。ただし、寒さには弱いため、冬季は室内で管理します。
おすすめ品種4.【大型~中型】カポック
カポックはシェフレラとも呼ばれ、丈夫ですぐに生長して大きくなるので、初心者でも育てがいを感じられる品種です。中型の苗を購入しても、うまく育てばシンボルツリーになるような大型になることもあります。
耐陰性があるので、日が当たりにくい場所でも管理できますが、その際は定期的に移動して日光浴させるのがお勧めです。また、カポックは乾燥に強いので、水やりを多少怠ってもすぐに枯れる心配がありません。反対に与えすぎには注意しましょう。
おすすめ品種5.【大型~中型】パキラ
パキラも初心者におすすめの品種。大型のものも売られていますが、元気に育つとどんどんと葉のサイズが大きくなっていくため、100円ショップにあるような小さい株からスタートしてみるのも楽しいでしょう。
また、ボリュームが大きくなりすぎた場合は、剪定してサイズを調整するのもOK。丈夫なので、カットした所から新芽が出てきます。パキラは日光を好むため、日当たりの良い場所に置くのがお勧めです。
おすすめ品種6.【中型~小型】サンスベリア
サンスベリアは厚みのある葉に水分を溜めるため、こまめな水やりが要りません。そのため、忙しくて水やりが頻繁にできない人にもお勧めです。
反対に多湿に弱いため、乾燥気味に管理するのがポイントです。耐陰性があるので日当たりの悪い所においても枯れませんが、本来は日光を好むので、定期的に日に当てる方が葉も大きくなっていきます。
おすすめ品種7.【中型~小型】ガジュマル
ガジュマルは沖縄でも自生している植物で、強い光を好むため日差しが強いリビングにも向いています。生育期なら屋外でも育てられます。反対に寒さには弱いため、冬は室内の暖かい場所で管理しましょう。
水やりは土がしっかり乾いたのを確認してから与え、乾燥気味に保つのがポイントです。枝がどんどん伸びるので、リビングのスペースを圧迫するようになったら剪定して形を整えるのがお勧めです。
観葉植物の詳しい育て方のコツはこちらの記事でもご紹介してしますので参考にしてみてください。
初心者におすすめ!育てやすい観葉植物と育て方をご紹介
また、土の要らない植物のエアプランツをリビングに置いてみたいという人はこちらの記事もチェックしてみてください。
初心者から始めるエアプランツ!おしゃれな飾り方と失敗しない育て方とは?
観葉植物をおしゃれに飾る!リビングに置くときのアイデア
リビングに取り入れる観葉植物の種類が決まったら、次はどんな風に置くのかを考えましょう。大きさや日当たり具合にあわせてスペースを決めるのがお勧めです。そこで、観葉植物をリビングに置くときのアイデアを紹介していきます。
【置き方1】大型の観葉植物をリビングのシンボルツリーに
大型の観葉植物はリビングの目立つ位置に置いてシンボルツリーにしましょう。リビングのドアを開けたときに、大型観葉植物が目に入るとインテリアのアクセントになります。部屋の隅に置くほか、ソファサイドなどに置いて空間を仕切るようにするのもお勧めです。
【置き方2】プラントハンガーで吊るして空間を有効活用
プラントハンガーを使って天井や壁、カーテンレールなどから観葉植物を吊るせば、家具や床のスペースを使わずに済むので、空間の有効活用ができます。また、窓際に吊るすことで日当たりの確保もでき、風通しが良くなるメリットもあります。
【置き方3】イスの上に置くのもおすすめ
シンプルにスツールなどのイスの上に観葉植物を置くのもお勧めです。高さが出るので日当たりの確保にも役立ち、水やりなどのお手入れもしやすくなります。また、目につきやすくなるので、インテリアのアクセントになるでしょう。
【置き方4】キャスター付きのプランター台に置くと移動が便利
大型の観葉植物はキャスター付きのプランター台に乗せるのがお勧めです。重たくても楽に移動できるので、日当たりの確保や掃除の際に役立ちます。プランター台を選ぶときは、鉢のデザインやインテリアの雰囲気に合わせることも大切です。
【置き方5】小さな観葉植物はワゴンに集めると管理がしやすい
小型~中型程度の観葉植物がたくさんあるなら、キッチンワゴンに集めると管理がしやすくてお勧めです。じょうろや霧吹きなどの道具もまとめて収納できるので、すっきり片付いてお手入れもしやすいでしょう。また、キャスター付きワゴンなら移動が楽にできるため、日当たりの良い場所へたくさんの鉢を一気に動かすことができます。
【置き方6】鉢やプランターカバーのデザインをインテリアに合わせて選ぶ
リビングに観葉植物を置くときは、鉢やプランターカバーのデザインにも注目しましょう。インテリアのテイストに合わせて選ぶことが大切です。カラフルなプランターカバーを使って、お部屋のアクセントカラーにするのもお勧めです。
【置き方7】キッチン横など日陰になる場所には耐陰性のあるものを
ポトスなど耐陰性のある品種なら日光が当たらなくても枯れる心配が少ないので、インテリア性を優先して置き場所を決められます。キッチンのカウンター上に観葉植物を置きたい場合にもお勧めです。ただし、定期的に日光浴させる方が新しい葉をつけて大きくなるので、週に2~3日ほど窓際に運んであげるといいでしょう。
リビングで観葉植物を元気に育てるお手入れのコツ
リビングで観葉植物を元気に育てるためには、日ごろのお手入れ方法にも注意しておきましょう。基本的な管理のコツを知っておけば、生き生きとした観葉植物をリビングに飾ることができるはずです。
正しい水やりの仕方をチェック
観葉植物に水やりをするタイミングは土の表面が乾いてからが基本。乾いたかわかりにくい場合は、土を少し触ってみるのがお勧めです。しっかり乾いてから水やりすれば、水の与えすぎによる根腐れを防げます。また、水は鉢底から溢れるまで与えましょう。水やりによって土の中の空気を入れ替える役割もあるためです。
受け皿に溜まった水をそのままにすると、土が乾かず根腐れを起こしてしまう恐れがあるので必ず捨ててください。また、土に与える水やりとは別に、霧吹きを使って葉っぱ全体に水を拭きかける「葉水」も大切です。観葉植物は葉からも水分を吸収するので、葉水を与えることできれいな色の葉をキープし、虫が付くのを防ぐ効果もあります。
葉が大きなものは定期的にホコリを拭いておく
大きな葉の観葉植物はホコリが溜まりやすいです。そのため、定期的にホコリをふき取る必要があります。ホコリが付着したままだと葉がうまく光合成できなくなってしまうためです。柔らかいクロスなどで1枚ずつていねいに拭きましょう。
春~秋の直射日光に注意
観葉植物を日が当たる位置に置く場合は、直射日光に注意。特に春~秋にかけては光が強すぎるため、葉が火傷する「葉焼け」を起こしてしまう恐れがあります。窓際などの日光がよく当たる場所に置くなら、レースカーテンやブラインド越しの明るい日陰がお勧めです。また、日当たりの良くない場所に置くのであれば、定期的に日の当たる所へ持っていくと元気に育つでしょう。
置き場所の風通しチェックも忘れずに
リビングに観葉植物を置くときは、風通しもチェック。風通しが悪いと土が乾きにくくなって、根腐れを起こす可能性もあります。窓を閉め切っているなど風通しが悪い場合は、サーキュレーターの風を壁や天井に当てて室内の空気を循環させるのもお勧めです。
ただし、風が直接葉に当たると乾燥しすぎてしまうので注意しましょう。同様に、エアコンの風も直接当たらないように置き場所をチェックしてください。
冬の間の育て方に注意
観葉植物は暖かい地域が原産なので、日本の冬は苦手なものも多いです。まずは品種ごとに耐寒性があるかどうかチェックしておきましょう。特に寒さに弱い品種なら、窓からの冷気にも注意が必要。夜間は窓際の気温が下がるため、部屋の内側に移動させて冷気に当てないようにします。
また、冬は休眠期になるので、あまり水や肥料を必要としません。水やり頻度を減らし、土がしっかり乾いた後、数日たってから水やりする程度で大丈夫。その代わり葉水を毎日行って、葉の乾燥を防ぐのがお勧めです。
観葉植物は、生育期に屋外で日光に当てることでより元気に育つものもあります。ベランダでも観葉植物を育ててみたいという人は、こちらの記事でベランダ選びのポイントも確認してみてはいかがでしょうか。
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観葉植物をリビングに置いてインテリアをおしゃれに!
今回は、リビングに置く観葉植物の選び方や置き方のアイデア、育て方のコツについて紹介しました。観葉植物がリビングにあると、みずみずしい緑がアクセントになっておしゃれな空間を演出できます。これからおうちを買うのであれば、インテリアの1つとしてどんな品種の観葉植物を、どこに置くのか想像してみるのも楽しいでしょう。リビングに大きな観葉植物を置けるようなおうち作りを考えてみてもいいですね。
将来のマイホームづくりをイメージするためにこの記事を読んでいただいた方は、住宅ローンを組む際には欠かせない、団体信用生命保険についてもあわせて調べていただくことをお勧めします。
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公開日:2023年04月26日
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Hana
建築・インテリアの大学を卒業後、大手家具メーカーに勤務。現在はインテリア・ライフスタイルの専門ライターとして活動中です。10年以上にわたりさまざまな植物の栽培を楽しんでおり、その経験を活かした園芸テーマの執筆も行っています。