いざ、マンションの申し込みへ!

いざ、マンションの申し込みへ!

スマイルすまい編集部

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スマイルすまいの見つけ方 第29話

暮らし方や価値観が異なるように、理想の住まいも人それぞれです。心地よく快適に過ごせる家を探しているスマイル一家。優しい会社員のパパさんとすてきな暮らしに憧れる在宅勤務のママさん、しっかりものの保育園児タッくんに、愛犬ワンダが加わった仲良し家族です。果たして、家族みんなで幸せに暮らせる住まいを見つけることはできるのでしょうか。

マンションの「申し込み」とは「予約」のこと

頭金や住宅ローンについての不安も解消できて、「これでやっと堂々と申し込みに行けるわ!」と喜ぶスマイル一家。不動産会社に意気揚々と出掛けました。顔なじみになった販売員さんたちもニッコリ迎えてくれました。

「今日は申し込みにやって来ました!」ママさんの声も弾みます。
早速担当者が出てきて、希望する部屋の最終確認(物件条件や価格、他の申し込みが入っていないこと)を行い、いよいよ申し込みです。

申し込みに必要なのは、基本的には
・申込証拠金(物件ごとに違うが、10万円程度のことが多い)
・印鑑
・本人であることを証明するもの(免許証、パスポート、マイナンバーカードなど)
です。

申し込みというのは「購入を予約する」ということなので、「いつ購入(契約)するか」などをその場で取り決めることになります。
「あのぉ、万が一事情が変わって契約ができないことになった場合はどうしたらいいですか?」と、念のため確認するママさん。
「その場合は、速やかにご連絡をお願いします。申し込みには法的な拘束力はありませんので、キャンセル料のようなものは発生しません。お預かりした申し込み証拠金は返却します」。

マンションの申し込みをキャンセルしたら?

私たちはそんなことはないですが、と前置きをした後で、パパさんは気になることを質問してみました。
「申し込みのキャンセルになんのペナルティーもないのなら、とりあえず押さえておこうという感じで気軽に申し込んで気軽にキャンセルする人なんかも多いんじゃないの?」

そうですね……、と営業担当者。
「申し込みが流れるケースというのもやはりあります。申し込みと同時にこちらの方では契約準備に入るので、お客様のご事情で仕方のないこととはいえ担当者としてはなかなかツライこともあります。でも、スマイルさん一家にはぜひこのお部屋で新生活をお過ごしいただきたいので、どうぞ引き続きよろしくお願いいたします!」
そう明るく言われて、スマイル夫妻もニッコリ。
「こちらこそよろしくお願いします!」

マンションの申し込み手続きが終わったら、今度は金融機関に住宅ローンの仮審査の申し込みです。
「仮審査で事前承認が下りれば、いよいよマンションの売買契約です」と言われて、またドキドキしてきたママさん。
「契約日までに必ず必要なものって何でしたっけ? 準備、間に合うかしら」

マンション契約までに準備するもの

「大丈夫です、一つずつ確認していきましょう」と、担当者。ママさんは、ペンを片手に一言も漏らさずしっかりメモを取る態勢です。

契約までにやるべきこと
・物件の最終確認
「本日、契約書と重要事項説明書のコピーをお渡ししますので、持ち帰ってしっかり内容を確認してください。よく分からないことがあったら、いつでも聞いてくださいね」

・書類の準備※
「原本をお持ちいただいて、こちらでコピーを取らせてください」
収入証明書(源泉徴収票または確定申告書など2~3年分)
印鑑証明書(3カ月以内に取得したもの)
身分証明書(運転免許証やパスポートなど)
「スマイルさんの場合は、ご夫婦で借りられる連帯債務なので、奥さまの分もお願いしますね」

・契約時の手付金(物件金額の約5%)の準備
「3590万円の物件なので、180万円ですが、申込金の10万円が充当されますので残り170万円をご用意ください。現金でも振り込みでもどちらでも大丈夫です。振り込みの場合は、その控えをお持ちください」

その他
・実印(パパさん、ママさんそれぞれの)
・印紙代(契約書貼付用)
・共有の場合は持ち分比率の決定
・資金計画の確認(返済額〔毎月の返済額やボーナス返済をどうするか〕、金利タイプ、返済期間、住宅購入時に必要となる現金〔頭金や諸費用〕はいくら用意するのか、など)

さあ、次は住宅ローンの仮審査。
理想の住まいの獲得まで、しっかり準備をしていきましょう!

※不動産会社などによって必要な書類は異なります。

愛犬ワンダのワン!ダフル アドバイス

愛犬ワンダ

申し込みは「買います」という思いの表明だワン

キャンセルに対するペナルティーがないからと言って、安易な気持ちで申し込むのは、たくさんの人に迷惑をかけることになるからくれぐれも注意だワン。もちろん事情が変わることはあるので、そんな場合は誠実な態度で説明しよう。物件申し込みのタイミングで、住宅ローンの仮審査も申請するワン。そしてその次は契約! 重要事項説明書は穴が開くほど読み込んでおこうワン!

公開日:2018年05月10日

監修:中原茂さん

監修:中原茂

中原総合法律事務所、代表弁護士。CFP®認定者、ファイナンシャル・プランニング技能検定1級。1966年鹿児島県生まれ、東京大学法学部卒業後、国内損害保険会社に勤務、資産運用部門などでの勤務を経て、99年に法曹界に転身。2005年に、中原総合法律事務所を設立。また01年よりCFP認定者としても登録し、弁護士としての専門性とCFP認定者としての視点からのアドバイスが好評を得ている。マンション管理士資格を取得し、住宅分野の中でも特にマンション管理の分野の専門性は高い。 各種団体での講演、雑誌や書籍の執筆・執筆協力も多数。『老後はコワイ!―お金と財産を守る本―』(主婦と生活社、執筆協力)、『マンション法実務ハンドブック』(民事法研究会、共同執筆)など。神奈川県弁護士会紛争解決センター仲裁人候補者、社会福祉法人評議員、投資会社の社外取締役。

不動産監修:中村嘉宏さん

不動産監修:中村嘉宏

1959年、熊本県生まれ。中央大学法学部卒業後、株式会社リクルート入社。同社関連の不動産会社、不動産金融会社を経て92年株式会社イー・エム・ピーを設立。同社代表取締役。不動産、金融の幅広い知識と経験、弁護士や税理士等との強力なネットワークを基に、不動産戦略コンサルタントとして不動産資産家の相続対策や投資戦略などのプライベート・アセットマネジメント業務、企業の不動産事業構築などのアドバイス業務を行っている。事業投資、M&A、事業承継の専門家集団であるMMプリンシパルインベストメント株式会社取締役。公認不動産コンサルティングマスター 相続対策専門士、ビル経営管理士、宅地建物取引士。著書『不動産投資 実践ガイド』(PHP研究所)

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